土橋司法書士事務所|東京都千代田区富士見1-5-1パラシオン飯田橋302

封印のある遺言書は、家庭裁判所において相続人又はその代理人の立会いがなければ、開封することができません。なお、遺言書（公正証書による遺言を除く）は、家庭裁判所に提出して「検認」を受ける必要があります。

相続放棄をすると、初めから相続人にならなかったものとして扱われます。例えば、亡くなられた方のマイナスの財産（ex.借金）がプラスの財産（ex.現金、有価証券、不動産）よりも多い場合には、相続放棄をすることによって負担を免れることができます。但し、相続放棄をするとプラスの財産も承継することができなくなります。

なお、生命保険金や死亡退職金は相続人の立場で受け取るものではないので、相続放棄をした場合でもこれらを受け取ることができます。 相続放棄は、相続の開始を知ったときからか３ヶ月以内に、家庭裁判所で手続をする必要があります。

＊相続放棄の手続につきましては、当事務所にご相談ください。

限定承認をすると、相続によって得たプラスの財産の限度においてのみ、亡くなられた方のマイナスの財産を承継することになります。マイナスの財産を清算して残りがでれば、プラスの財産を相続することができます。

限定承認は、相続の開始を知ったときからか３ヶ月以内に、家庭裁判所に対して相続人全員で手続をする必要があります。

＊限定承認の手続につきましては、当事務所にご相談ください。

売却する前提として相続登記が必要です。相続が発生すると亡くなられた方の権利は相続人がすべて承継します。亡くなられた方から相続人へ相続登記をした上で、不動産の買主に所有権移転登記をすることになります。

＊限定承認の手続につきましては、当事務所にご相談ください。

遺産分割協議や相続登記については、いつまでに行わなければならないという決まりはありません。但し、遺産分割協議を放置しているうちに第二の相続が発生した場合、相続関係が複雑になり、手続が煩雑になる恐れがあります。

また、相続税が発生する場合には、相続の開始を知ったときから１０ヶ月以内に相続税の申告・納税をする必要があり、相続税の申告期限までに遺産分割協議を行わないと、税政面での特例を受けられず、税負担が重くなるケースがあります。

なお、遺産分割協議は相続人全員で行わなければならず、一人でも相続人を欠いて行われた協議は無効となります。

相続人全員が合意をすれば、遺産分割協議のやり直しは可能です。また、新たな遺産分割協議に基づき、すでに終わった相続登記をやり直すことも可能です。但し、税務上の取り扱いとして、遺産分割協議をやり直した場合は、贈与等の取り扱いとなり、贈与税等の課税対象となる恐れがあるため注意が必要です。

相続人は家庭裁判所に遺産分割の調停を請求することができます。調停手続では、裁判所が間に入って話し合い解決を図ります。調停手続でも話し合いがまとまらない場合には、審判手続が開始されます。相続財産について、家庭裁判所の審判官が各相続人の取得分を決定することになります。

遺留分とは、一定の相続人が取得することを保障されている相続財産の一定割合のことです。お亡くなりになられた方がこの遺留分を無視して遺言書を残した場合でも、遺留分権利者は遺留分減殺請求をすることにより一定割合の遺留分を回復することができます。 遺留分を保障されている相続人は、配偶者、子（その代襲者）、直系尊属だけです。兄弟姉妹には遺留分はありません。

遺留分の割合は、相続人が直系尊属のみである場合は相続財産の３分の１、それ以外の場合は相続財産の２分の１です。

遺留分減殺請求権は、相続の開始および遺留分を侵害する事実があったことを知ったときから１年間行使しないと、時効により消滅します。また、相続開始のときから１０年を経過したときも、時効により消滅します。